――iLOVEyouEVERYminute――



瞬間、衝動……………え、あるのかな?(やばいな、わかんない)











シリウスが微妙な顔をした。(いつもだ。)


「リーマスって目ぇ死んでるよな」
「あー」
「たまにな」
「んー」
「つうかその返答が死んでるな」
「へー。お前が死ねよ」
「えっ、ちょ、助けてー!リーマスが壊れてるー!」
「そっちが壊れてるよ、シリウス…」


悪気は無いのは知ってる。彼が僕のことが好きなのも知ってる。僕が今笑っているのは楽しいからだってのも知ってる。あ、僕が少し目元の表情が薄いことがあるのも知ってる。知ってる。知ってる。知ってる。知っている、すべて。だって僕が僕に関することを知らないなんて、ありえないだろう?まあそんなことはどうでも良いし、あ、またどうでも良いとか言っちゃったよ。いや言って無いけど。思っちゃったよ。


「あれ、シリウス?」
「シリウスなら、なんか泣きながらあっち行ったよ」
「あれ、
「うん」


そしていつものように、いつのまにかは目の前に立っている。肩より少し伸びた黒髪をひらりと揺らす。それから一度ゆっくりと瞬きをして、なんか目ー痛いなぁ、と間延びした声を洩らした。僕は笑った。は笑顔で頷いた。そして何も言わない。


突然だけど、僕はあれこれ詮索されるのが余り好きじゃない。は、まあ、もうちょっと、詮索してくれても、いんじゃないかってくらい。だから好きだ。でもそれは叫び出したい表情とは違う気がする。僕は叫び出したい衝動を探す。探している。


ないな。けれど全く無いわけじゃ、ないはずだ。


僕はそう思い今日も衝動を探そうとする。そうする時は少しだけ落ち着かないけど、楽しくないわけじゃない。むしろ楽しい。ただ、何か置いていっているものもあるような気がする。何かもっと日常的なもの。結局衝動を探し切れなくて僕が何時も戻るもの。


なんだろう。


「リーマス」
「何?」
「あたし、リーマスの淹れた、紅茶が飲みたいなあ」
「…うん、良いよ」
「なんつって」
「はい?」
「今、何か忙しそう。だから今度ね」
「ん」


は嬉しそうに頷いて、くるりと踵を返す。肩より少し伸びた髪がひらりと揺れる。僕は少し視線を落とし、妙に間延びしたの影を眺める。ふらふらとゆれながら遠ざかっていく。僕はここに残り、衝動を探す。(目を閉じる。)やはりまだ見つかりそうに無いし、そもそも、そんなの探すようなものじゃない。分かってる。僕だって、馬鹿じゃない。


目を開けるとの影が視線に帰って来た。少し驚いて顔を上げると、が振り返って僕を見ていた。僕と目を合わせ、にかりと笑う。


「たのしみにしてるよー」
「あー…うん」


は踵を…


「あ、ちょ」


返しかけて振り返る。直後に、あーそうだ今日の闇防(闇の魔術に対する防衛術の略だ)の宿題ちょっと教えて欲しいかも、と言った。僕は頷く。


「もう僕も帰るよ」
「あ、うん」
「ちょっと待って」
「え?そりゃあ、待ってるよ」



そりゃあ、待ってるよ。 は間延びした声でいつものように笑顔。僕は走ろうかと少し考えて、やめた。あ、これは少し衝動かもしれない。けれど結局は知らなかったのは、何故か。がのんびりと待っているから。いつもいつも。呆れるくらい、いつもいつも。僕が何時も帰る所。何かと思ったら、だった。影が近くなり、重なる。


「よっしゃ、帰ろうかリーマス」
ってさあ、僕のことかなり好きだね」
「え?うん、かなりね」
「はっはっは」
「リーマス、きもいんだけど」
「きもくないね」
「きもいですよ」



大好きだ、と僕の心が叫んでいる。僕は口に出そうとして、やめた。そして笑みを浮かべる。は僕の顔に浮かんだ笑みを見てまた、きもいなあ、とすごく楽しそうに言った。ほらまた、言わなかった。さっきは確かに大好きだと、叫びたい衝動、瞬間だった。探さなくても見つかるものだな。言わなかったけど。どうして言わなかったか、分かるかい?



そんなの必要、無いからさ。













060120 [sin]お題、けっこう、解釈がすごくてごめん自分てへへ★←ちょーきもーい